杭州は本格的に夏に突入して毎日暑いです!中国の大学は9月始まりの二期制なので今は卒業シーズン真っ盛り、先日も大学では大々的に卒業制作展が開かれていました。

この下半期、私はというと主に呉昌碩の運筆を研究していました。

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杭州に来たばかりのときは半紙サイズに線を引くのもままならなかった私ですが、宣紙の全版サイズ(4尺)でも思い切って筆が動かせるようになってきました。
そのかたわら、同じアトリエで制作している大学院の3年生は学生生活の集大成となる卒業制作展にむけて半年くらい前から構想を練り、大作をばんばん描いていて隣で見ているだけでも楽しかったです。

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卒展前のアトリエの様子。下級生も見守る中、先生の指導にも力が入ります。
私は学位を取らない進修生なので卒展には参加資格がなく、皆がどんな作品を仕上げてくるのか楽しみ・・・!とのんびり構えていたところ、会期も押し迫った一週間ほど前、3年生の班長がふと「ユイツ(私)ももうすぐ帰国だし、せっかくこんなに上達したんだから卒展に出せればいいのに・・先生に頼んであげるから、最近練習してた呉昌碩の風格で作品を描いて出品したらどう!?」と、言ってくれて、意外にも先生からあっさりオッケーが出たので、会期一週間前にして私も卒展に参加できることに、、、

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期限が迫っているので焦りつつ、せっかくなのでここで勉強した写意花鳥画の伝統的な形式で、春と秋のモチーフである牡丹と菊を2幅1対で描くことにしました。練習こそ様になってきた私ですが作品となると全然違います。写意の場合、一筆目を描き始めたら気を途切らせてはいけないので完成まで一気に描き切らないといけません。しかも初挑戦の6尺サイズは私のスピードで3時間くらい、その間集中が途切れて失敗したらまた最初からもう一枚描きます。描き終わると体中の力が無くなるくらいヘトヘトに疲れます。かといって緊張しすぎると運筆も固くなるし、気持ちや体のコントロールもとても重要なようです。毎日遅くまで教室に残って卒業制作を仕上げる同級生に励まされつつ、なんとか作品を仕上げました!

もうひとつ練習と違うのは中国画は落款(書と印章)を入れないと完成作品と見なされないことです。また書や印章の内容、入れる位置、風格なども絵に合わせなければいけないなど色々と決まりがあります。これについては3年生の班長と、ふらりと現れた隣の山水班の人に指導を仰いで2人の激論の末、、IMG_4322

全体のバランスを見つつ、印の位置を決めていきました。印の押し方ひとつで作品が台無しになる場合もあります。写意の作品は一見サラサラと描いたように見えますが完成作品に至るまでにはかなり緊密に、色々な要素を組み合わせて考えなければいけないのだということを実感して、ますます面白い世界だなと思いました。

DSC07852あっという間に搬入当日。中国の学生は基本的に裏打ちから水張りに至るまで全て表具屋さん任せなので、表具屋さんが額装や掛軸に仕上げた作品を続々と美術館に搬入してきてくれます。

DSC07888三輪車で運ばれてくる作品も、、、日本だったらこの運び方は怒られそうですが。。
私の作品も会期ギリギリだったにも関わらず表具屋さんが残業の末、2幅のきれいな掛軸に仕立ててくれて、なんとか展示に間に合いました!

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花鳥画の大学院生の展示風景です。

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1週間ほどの短い準備期間でしたが作品を制作する一連の流れの中で色々なことが勉強できて、またそれを展示でたくさんの人に見てもらえたこと、そして一年間私にとっては先生のような存在だった同級生達と同じ場所に展示できたことなど、本当にたくさんの嬉しい収穫がありました。機会を与えて下さった先生と、ここまで導いてくれた同級生達に感謝です!!

卒業制作展のこと