今年最初の企画展示、「覚の会」が一昨日靖山画廊で初日を迎えました。
前評判もあって初日からたくさんの方にご来場頂きました。


今回の展示は彫刻家と日本画家が入混じったグループ展ということで 、展示の内容もとてもユニークなものになっています。出品作家は全員が芸大の保存修復の大学院で古い絵の模写や仏像彫刻の模刻など、古典技法を学んだ人達で構成されています。普段から制作している個人の作品とは別に、彫刻と日本画の作家が2人ずつペアを組んでお互いの技を出し合い、コラボレーション作品を作るというのが今回の企画の大きな特徴です。

 

コラボ作品のひとつ、「月の雫」です。
私が描いた掛け軸の月の前に彫刻家、吉水快聞さんの蓮の木彫が佇む作品です。絵に描かれた蝶が蓮の花の香りにひかれて寄って来たような場をイメージしました。

蓮の形は吉水さんが木から彫りだしたもの、彩色と、花びらに施された截金は私が施したものです。今回はただ作品を一緒に並べるだけでなく、ひとつの作品に2人が関わって技を出し合うというのもコンセプトのひとつなので、2人で知恵を絞った結果、このような作品になりました。慣れない木彫彩色でしたが、自分が一枚一枚塗った花びらを吉水さんが組み立てて立体になった瞬間は感動ものでした。
「覚の会」は銀座の靖山画廊で1/31まで開催しております。私は27(日)と31(木)は在廊しております。ぜひお越し下さいませ!

 

 

 

会期:2013年1月18日(金)〜31日(木)

11:00〜19:00(土日・最終日は17:00にて終了)会期中無休

出品作家(敬称略・五十音順)
小島 久典(彫刻)
須藤 和之(日本画)
武田 裕子(日本画)
益田 芳樹(彫刻)
宮下 真理子(日本画)
吉水 快聞(彫刻)

会場:靖山画廊

地図

tel:03-3546-7356

彫刻・日本画の技術を融合させ、次代に引き継ぐべき傑作の発表を目的につくられた会。「覚の会」は彫刻家・籔内佐斗司氏に命名され、2013年、スタートいたします。(靖山画廊hpより)

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あけましておめでとうございます。

2013年が始まりました。昨年は長かった大学生活を終え、環境の変化にあたふたしながらも個展やグループ展の機会をいただいて、気がつけばここ数年で一番制作に励んだ年になっていたような気がします。環境が変わったことで今までとは違った出会いがたくさんあり、人の縁の不思議さや有り難さをひしひしと感じました。
今年もまた個々の作品に取り組みつつ、自分の考えていることが少しずつでも実現できるように日々頑張りたいと思います。

さて、ここ数年、年末年始はいつもバタバタしていてるのですが今年も例の如くといった感じで正月早々制作しています。しかも初仕事は絵ではなく、、

彫刻の彩色です。これは新年1発目の展覧会、靖山画廊で開かれる「覚の会」に展示する作品で彫刻家の吉水快聞さんとのコラボレーション作品です。吉水さんが彫った彫刻に私が彩色と截金を施すというもの。これは組み立てると蓮の花になるのですが、その花びらの一枚です。木でできているとは思えないほどの繊細で柔らかい形、それを壊さないように、できることならより美しく見えるように、試行錯誤しながら色を塗っているところです。
吉水さんは鎌倉時代の仏像彫刻の彩色なども研究されていて、今回私が施す彩色も下地などは古典的なやり方に則っています。いつも使っている岩絵具や膠を使うのですが、彫刻彩色なりの下地や膠の濃度の違いがあって、苦戦しつつもかなり勉強になります。普段絵を描く時は平面に色を置くので、色もその絵に設定された2次元空間の中に存在するように意識が働くのですが、彫刻の場合は最初から絶対的に形が存在してしまっているので、むしろ実際に隣り合う形の反射光とか、とにかくいろんな要素が入ってきて面白いです。なんというか、平面より現実的というか。考えてみたら2次元と3次元なので当たり前ですが、とにかく形と色の関係性がまるで違います。この後截金も施す予定ですがどんな風に仕上るのか、楽しみでもあります。

こんな感じで新しい課題に翻弄されつつ新年が迎えられるというのは何となくいい感じがします。
今年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 


: 1月 2013